院長ブログ

体質を見極める:その3

2013.08.01

中国から来られた方の漢方療法で、途中脱線しましたので、本来の解毒証についてお話したいと思います。さてこの基本ですが、森道伯先生が唱えたものに一貫堂という漢方の流派があり、そこでは3大体質としての考え方があります。それが「おけつ体質」「臟毒体質」「解毒体質」というのがあり、そのなかでも、「おけつ体質」「解毒体質」というのが特に痛みと関係しています。とりあえず「おけつ体質」「臟毒体質」の話は、別の時に話させていただきます。さて、解毒体質についてですが、当院に来られた方で、痛みを含めた慢性炎症性疾患の治療を他院で何をやっても治らなかった方の多くに、「解毒体質」のかたが多々おられるように思っています。例えば、喘息などの慢性呼吸器疾患、睡眠時無呼吸症候群、アトピー性皮膚炎、便秘、副鼻腔炎、尋常性白斑などの皮膚病、などがあげられます。また痛みにおいても、西欧医学では何をやっても治らない病態、「西洋医学で偏頭痛が治らない方」、「ブロックでは帯状疱疹後神経痛が治らない方」「原因不明の子供の腹痛」「難治性の腰痛」なども多くおられます。本当に多いです。でもわかりにくいですよね。う〜ん、です。

でも「解毒体質」とはどのような体質なのでしょう。すなわち毒とは化膿性炎症の事で、熱毒を意味します。ですので、この病態の根底にあるのは陰虚(乾き)で、漢方的には「血虚+熱」がその病態の中心です。わかりにくいですよね。でも一度、診察したら決して忘れない、そういう病態です。そして恐ろしいことに、この病態は遺伝要素と生活習慣が深く関連しているせいか、一人見つけると芋づるのように家族、親戚に同じ病態が(病気ではありませんよ・・・・)見つかることが多々経験しています」。ですので、ある意味やりやすいですね。この体質は幼少期に特に「癇が高ぶりやすい」子供や、皮膚に潤いが無く、浅黒い色をしてる方(いろんな意味で刺激入力が入りやすい)、扁桃腺炎、咽頭炎、慢性湿疹(アトピー性皮膚炎)を起こしやすい方が多いと言われています。基本的な症状は、新陳代謝が悪せいか、エネルギー効率が極端に悪く、食べても太らない(大食い)、便秘、怒りっぽい方、皮膚のかいかい病などが多いように思いますがそれは千差万別です。地域性も非常に多いように思います。私は多方面で多くの診療を行っているので、お会いする機会が多いかなってところです。もし、上記の症状で、気になる方々がおられれば、一度私の診察を受けられる事をおすすめいたします。

PS:そろそろ、運動のお話をと思っているところです。今後はメタボリックランナー奮闘記と称しまして運動理論についてもお話しいと思っております。