院長ブログ

24番の加味逍遙散

2015.04.15

加味逍遙散は私がもっとも好きな漢方薬の1つです。さて今はこの薬について解説させていただきましょう。

逍遙にはもともと「のんびりときままにぶらぶらする」と た意味があり、矢数道明先生は『漢方後世要方解説』の中で「鳥が高く飛び回るよう に、何物にも束縛されず心のままに楽しむ事」と言われていますね。その薬の構成は柴胡(サイコ)芍薬(シャクヤク)蒼朮(ソウジュツ)当帰(トウキ)茯苓(ブクリョウ)山梔子(サンシシ)牡丹皮(ボタンピ)甘草(カンゾウ)生姜(ショウキョウ)薄荷(ハッカ)の10種類の生薬の構成になっています。詳しくは以下をごらんになってください。http://medical.radionikkei.jp/tsumura/final/pdf/101208.pdf#search='

この薬は私が唱える、「6つの武器」で「ストレスを和らげる」ときに用います。現代人は特にストレスに弱いように感じます。ストレスに起因したアレルギー、頭痛、腰痛、腹痛などに用いると効果的です。病態生理を考えても、大した炎症反応もないのに、症状が激しいと感じる症例多いですね。要は病気が強いのではなく(敵が強い)、抵抗力が無い(味方が弱い)という意味です。次回はこの薬の処方構成についてお話しさせてください。